集団力学を理解するための入り口。記事・用語・推薦図書をまとめています。
「集団力学」とも呼ばれます。複数の人間が集まったとき、個人の行動がどう変わり、集団としてどう機能するかを扱う心理学・社会学の分野。クルト・レヴィンが1940年代に定式化した概念が基礎になっています。「グループの挙動は、個々のメンバーの総和とは一致しない」というのが出発点です。
ブルース・タックマンが提唱した「形成期・嵐期・規範期・機能期・解散期」の5段階。チームがどの段階にあるかを診断することで、取るべき介入が変わります。多くの組織が「嵐期」で止まっているか、そこを避けて「規範期」の偽装をしているかのどちらかです。
2012年のGoogleの内部調査「Project Aristotle」では、チームのパフォーマンスを決める最大の要因が「心理的安全性」だったと結論づけられました。能力よりも、「この場で発言して大丈夫か」という感覚が先に来る。どうすれば安全性を下げずに保てるか、当センターの演習ではこれを繰り返し扱います。
集団が大きくなると、一人ひとりの貢献度が下がる現象。マックスバーガーの実験で数値的に示されました。対策として有効なのは「個人の貢献を可視化すること」と「グループサイズを適正に保つこと」の2点です。どちらも構造の問題であり、個人の意識に頼っても解決しません。
全員が同じ方向に向かいすぎたとき、意思決定が歪む現象。ジャニスが1972年に概念化しました。悪い決断が止まらなくなる理由の多くはここにあります。対策として有効な手法が「デビルズアドボケート(意図的な反論役)」と「匿名投票による懸念収集」です。